ゴールデンスランバー/伊坂 幸太郎

夢にまで見た本書でした、owlmanでございます。


タイトルはかなり誇張あり。
にしても、ホンマに図書館での順番が回ってこなかった。
昨年3月の予約から足掛け2年w
ま、ちょうど1年なんですけどね。
図書の順番待ちで1年間って。。。
待ったowlmanも偉いと思うわ。


ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー


2008年 第21回 山本周五郎賞受賞
2008年 本屋大賞 大賞受賞


文学賞メッタ斬り!によると、直木賞有力作やったのに、伊坂氏がこれ以上の重賞ノミネートを嫌って内々に辞退したという、ある意味問題作。
なんだ、そのすごい前振りはw



ごく一般的な生活をしていたと思われる青柳雅春(30代)が、
突然首相暗殺犯として、追われるに身に仕立てられる物語。
逃げずに身の潔白を証明することでも物語はできそうだが、
今回はとにかくできるだけ逃げる作品。
重大犯罪の包囲網から一人で逃げられるほど世の中甘くないので、お助けマン多数。


首相の暗殺という第1級の重大事件であるので、警察やらの追う側の必死さも半端やない。
はずだが、実際そうゆうものなのか、青柳はとにかく脱出を試みる。
そうそう刑事ドラマみたいに、うまくはいかへんか。




原稿用紙1000枚という伊坂氏渾身の投下作。
徹底的にエンターテインメントを追求した(正確な記述忘れたw)、みたいなあとがきがあるように、かなりの力の入れようの様子。


owlmanみたいに、物覚えが悪く何回も後戻りして読むような人は、読了後に「第3章 事件の20年後」の再読がお勧め。
本作は2000年台前半、2005〜6年辺りの技術背景を元に描いたような気がする。ただ、20年後にしては、未来感というか、むしろ過去の感じがするのは、伊坂氏ならでは、としておこう。


ちなみに、現実社会では、2005年1月1日より刑法が改正され、
時効は「死刑に当たる罪については25年」と従来の15年より延長されたらしい。
wikipedia:公訴時効
先の第3章の20年後の意味が、この改正を適用していいのかどうか、作品内容にお任せする。





これって、ドラマ化とかせえへんのかなぁ。
こんな作品こそ、テレビ受けしそうやけどな。