愛しの座敷わらし/荻原 浩

座敷わらしって良く知らんかったです、owlmanでございます。


2008年上半期直木賞ノミネート作。
直木賞発表前に図書館に予約を入れたけど、今頃回ってきた。
ちなみに、その回の直木賞受賞作「切羽へ」は、まだ読む予定なし。


愛しの座敷わらし

愛しの座敷わらし


座敷わらしって、お化けという程度しかイメージなかった。
どうやら、悪い出来事ではないらしい。
wikipedia:座敷童子


東京でサラリーマンをしている高橋家。
プロフィールは、帯に描いてあるようだが、とりあえず。
晃一、妻 史子、長男 智也(小4)、長女 梓美(中2)、母親 澄代、
帯ではなぜか省略される、愛犬 クッキー。


晃一の、東京から東北地方への転勤。
いわく、左遷。
家族会議の末、一家引越し。
その引越し先は、旧家の跡らしく、その家でのあれこれ。


座敷わらしは、見える人と見えない人がいるとか。
小さい子供には、大人に見えないものが見える、ってゆわれてるので、その一例かもな。
物語での、段々見えなくなる、という表現は聞いたことないけど、
見えるのは心がきれいな人、というのは聞いたことある。


でも、本作では、大人でも座敷わらしが見える人がいっぱい登場する。
で、お婆さんを除き、高橋家の大人は見えない。または見えなくなる。
どうなってんやかなぁ。


そんな背景で物語は進行するが、ラストは、若干納得いかず。
いや、読んだ瞬間は「そう来たか」と飲み込む予定やったけど。


読了後、腑に落ちなくなったのは、本作最終イベントの一コマ。
結末は、そうなるかなぁ。
家族にとっても座敷わらしにとっても、それで良かったとは思えないが。
見えないんやから、高橋家は心が汚(ry
まぁえっか、福の神やし。



朝日新聞の連載が初出らしく、約10ヶ月に渡る連載小説やったそうな。
章番号1〜9以外に、小タイトルが所々出てくる。
直接的過ぎるが、分かりやすいタイトル。
新聞連載を考えると、週毎のタイトルやったんかもな。