夜明けの縁をさ迷う人々/小川 洋子

夜明けの縁をさ迷う人々

夜明けの縁をさ迷う人々

小川氏の最新作?
図書館では順番待ちはなかったのですぐに借りれた。


短編9編集。ほとんどの話で、オチは死人または人間とはいえない状態になってる。やや残酷なものもあれば、しっくりするものまで。
ここでは2編を。


「イービーのかなわぬ望み」
E.B.、エレベーターボーイである、もとい必然的だった彼の一生を、従業員の立場である私の体験で綴る話。不憫だ、といえばそうだし、運命だった、といえばそうだ、という感じ。


「再試合」
同じクラスの野球部の男子を見つめ続ける女子の話。
一言でゆうなら「ストーカー」になってしまうかもしれないが、その言葉の印象とは違う、一途なやさしさを感じる話。気持ちの中では恋に発展していくだろう、と期待をするけど、そうだったのかなぁ、と思わなくもない。在籍高が甲子園出場をするも、試合の決着はつかず、多分恐ろしいくらいの時間が流れて、話の最後でもまだやり直しの試合をやっていた。



高校野球見に行きたいな。春は見れなかった。