鼓笛隊の襲来/三崎 亜記
- 作者: 三崎亜記
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/03/20
- メディア: 単行本
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第139回(平成20年上半期)直木賞ノミネート作。
owlmanが完全にハマってしまっている三崎氏の作品。
残念ながら受賞はできんかった。
けど、ある書評*1によると、こんなのまず受賞しないらしい。
なんやかなぁ。
三崎氏十八番の見えない何かを描く作品。
9編の短編集。
感想は、印象に残った3編を。
象さんすべり台のある街
高台にある、分譲展開に失敗した新興住宅地に住む親子の家の近く、公園予定地に、ついに象さんすべり台が来た。
このすべり台、意思があります。日本語おk。
「欠陥」住宅
ある日を境に異変が起きたという家。外からは見えてるのに、その部屋には行けない。こちらから見えても向こうからは見えない。逆も然り。
同じ夜空を見上げて
今回のお気に入り。「失われた町」の作風を象徴し、本作にも登場する「消滅」。
古い彼と今の彼。辛いけど、これでよかったんかな。