少女には向かない職業/桜庭 一樹

少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)

少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)

今年初めに「私の男」で直木賞を受賞した桜庭氏。
私の男を読みたいところだが、受賞後で順番がまだ回ってこないので、桜庭氏の既刊本の中からタイトル名で選択。


主人公・大西葵(中二)が夏休みと冬休みに一人づつ殺してしまう話。普段はお笑い担当というほどの明るい子だが、重い家庭事情も抱える。
共犯は、クラスメートの宮乃下静香。絵に描いたような図書委員。どうして「図書委員」というと、こうゆうキャラクターがハマるのだろうか?と思って学生時代を振り返ると、確かにそうゆう子もいた。珍しい存在やけど。


二人で手を繋いで走る、印象的なフリージア畑の場面。


あとさきをあまり考えずに行動してしまうところが子供らしいが、図書委員の豊富な知識で、策は簡単に組み上がる。もちろん、相当甘い策だが。


悪いことすると、罪悪感に駆られるのは、いつどの時代、どの世代でも同じやわな。


今は、中学生はみんなケータイを持ってるんが当たり前。小学生でも高学年だと所持率は半分くらいになるんやろか。こうやって当たり前になると、昔はどないして連絡してたんやろうって不思議な感覚になるな。