図書館戦争/有川 浩

図書館戦争

図書館戦争

本屋大賞2007で5位の作品。


以前、図書館で検索したら蔵書なしやった。タイトルがタイトルなだけに「マジ?どんな問題作やねん」と不気味になった。
普段なら、図書館に出向いて、本当にないのか、入荷予定ないのか、とか係員に相談したりもするけど、中身知らずにこんなタイトル聞けへん。


その後、しばらく忘れてた。
少し前に本屋大賞2008が発表された時、2007のリストを目にして「あの本、評価はそこそこやのに、ホンマに入ってないん?」と再度検索したら引っかかった。そんなに最近の蔵書でもなさそうなので、前の検索が間違っていたらしい。


図書館戦争に至る背景として、
表現の自由憲法で保障されてるけど、公序良俗に反する表現の自由までは保障されていない」
という現代の決まり事を、図書という視点で極端に拡大解釈をすると、
「図書の出版の自由はあるけど、図書の流通の自由は制限される(できる)」
と、なるらしい。ここで引っかかると物語を全否定してしまうで、そうゆうものだとする。


で、図書館戦争とは、
図書館の図書収集の自由か、
有害図書(有害の基準がまた問題あるが)は破棄すべきか、
その諍いが、なんだかんだで若干の武力行使に発展したもの。


という感じやないかと。こうゆう解釈で合ってるんかわからんけど。



主人公は、笠原郁。22歳女性。図書館員には事務と防衛があって、当人は防衛職、本人の希望。
大柄で体力には自信あるがドジっ娘。主人公として分かりやすく、描きやすそうな設定。
その他、寮仲間の柴崎、同期の手塚、直属上司の堂上など。


戦争ごっこ、というと怒られるけど、ちょっとコミカルな場面が多い。漫画原作なんやろか。


なんとなく、owlman的には三崎亜記著「となり町戦争」のような場面描写を受けた。あの時の主人公は市民側だったけど、指令に来る女性の設定が、笠原に似ている感じがした。あの女性も普段は事務的な仕事だが、有事ではよく訓練された動きをしてたはず。


表紙のイラストがええ感じ。
物語の登場場面が一通り描かれてる。モンブランは細かすぎるけど。


実は、続編の図書館内乱がすでに手元に来てる。
もちろん、続行で。