ミーナの行進/小川 洋子

ミーナの行進

ミーナの行進

本屋大賞2007で7位の本。


岡山の母子家庭に育った朋子(中1)が、1年間伯父さんの家に預けられた期間の回想録。
預けられた先が、芦屋にある大きな飲料会社の社長の家。そこに育った、いわば社長令嬢がミーナ(小6)。
二人とも40代になっている時代からの回想。

凡人には相当現実離れした生活振りだったようで、おかげで朋子目線においては話題は豊富。おそらくTVドラマでもやってた「華麗なる一族」に近い生活振りだったのではないやろか。時代は1972年のことで、ほんの少し後になる。華麗なる〜は全部見てないけど、あれも神戸やったな。


1年間の色々が話の8割か。1割がミーナ家のこれまで。1割が朋子家のこれまでと、岡山に戻ったその後。
ペットとして飼われたカバのポチ子が微笑ましい。


wikipediaによると、著者の小川氏が岡山出身で芦屋にお住まい、生年が1962年とのことで、時代背景や風景は自身の体験が反映されているのかもしれない。


表紙の絵や随所にある挿絵がやさしい。寺田順三さんの作品。
店が長堀の東急ハンズの北側にあるそうだ。今度近くに行ったら寄ってみよう。